まぶね日誌No.176  変わらないために変わり続けてゆく

「変わらないために変わり続けてゆく」 石井智恵美

山梨・白州で寿の炊き出し用の野沢菜漬け作業に、今年も参加してきました。8時半に車で教会を出て、途中昼食を取って13時に白州に集合。協力をしてくれる農家・韮崎教会信徒のIさん宅に集まりました。今年も集まったのは15人ほど。寿地区活動センターの関係者、教区内教会のボランテイアの方もいました。初参加の方も3名ほど。横浜のFさんご夫妻が、白州のセカンドハウスを拠点にして、野沢菜を種から育ててくださり、この活動が15年続いてきました。その畑を貸してくれたIさんの広い敷地に湧水が流れていて、そこで収穫してきた野沢菜を洗って、漬け込んでゆきます。作業としては、まず野沢菜の根っこを切り黄色くなった葉を落とし、洗い場へ。洗い場も準備洗いと本洗いで2回洗います。それから、ポリバケツの形に添うように丸めて、押して、塩を振って、重ねてゆきます。今年初参加の農伝事務のNさんが、その体重を生かして上からぐいぐいと押してくれる。私も負けじと上から体重をかけて押しました。全部で大きなポリバケツに5樽半漬け込むことができました。天気にも恵まれ15時半に作業終了。一か月後には出来上がり、12月末頃から寿地区の炊き出しに使い始めます。一回600食を作るので、1樽で一回分だそうです。長年続けて来られたFさん夫妻も、高齢となり少しづつ弱ってこられて「来年はできるかどうか」と言いながら、今年もやることができました。参加者も少しづつ変わり、一人一人の状況も変わってゆきますが「いのちの灯をともす」というこの活動の根幹に変わりはありません。「一人一人のいのちが大切にされる」寿地区の活動のために、変わることを考えなければいけない時なのか、と思わされました。それは寿の活動だけでなく教会も同じです。一人一人が大切にされるために、何を変えることができ、どのように変えることができるのか、何を変えないで守るのか、変わらないために変わり続けてゆくことの大切さを、白州で働く一人一人の横顔を見ながら思わせられました。